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岩手うんめぇ〜団

雑穀ブームにアイディア光る!ぷちぷち魅力のパワー

健康ブームで人気復活、雑穀はまさに「いま」の食財。

本日の食財探しの旅、最後に訪れたのは、二戸市でいなきびを生産する上野剛司さん。雨はいっそう激しくなって、みんな大慌てだ。最近の健康ブームによって雑穀は人気の食材。それだけではなく、いなきびは黄色の実の見栄えの良さ、そして食べやすい味でも注目されている。

古くから冷害で飢饉になることが多かったこの地域では、雑穀の生産が盛んだったそうだ。しかし、食料事情が一変した現代では、細々と雑穀を生産しているにすぎなかった。それが、最近の健康ブームの流れで、雑穀が人気に。上野さんもいなきびの他、ひえ、あわ、たかきびの4種の雑穀を生産している。「いろんな種類の雑穀を作っているのが、二戸の特徴です」と説明してくれた。

二戸が主役になる! 手で作業した無農薬雑穀を全国へ!

すべて無農薬、手作業で生産しているので農作業は想像以上に苦労する。一株ずつ手で植えて、虫がついてもすべて手で取っているそうだ。

農家の次男として生まれ、他の仕事をしていた時期もあった上野さんは8年前にこちら、二戸の実家に戻り、家業を継ぐことにした。「国産の雑穀ってまだ、生産量が少ないんです。しかも産地として全国的に有名な土地もまだないので、二戸が雑穀の特産地として、全国的に知られるようにもり立てていきたいです!」と気合が入る上野さんの表情に【岩手うんめぇ〜団】3人の顔も引き締まる。

いい意味で予想を裏切る美味しさで、しかも栄養満点!

雨は土砂降りだ。地面もグシャグシャだが、3人の足取りは軽い。広く整備されたいなきび畑を見学した後、上野さんのご自宅に移動。いなきびを試食させてもらった。「いなきびは癖がないし、甘みがある。色も黄色で白米に混ぜても映えるんですよ」と上野さん。「修業時代から、きびって使ったことのない食材だなぁ、興味があるね」と吉岡副団長は料理人魂に火がついている。「雑穀が健康にいいからといって一気に摂取するのではなく、無理しない程度に毎日混ぜてちょっとずつ食べてもらう。それだけでも健康になるんです!」と上野さん。さっそく、白米と一緒に炊き込んだ、炊き立てをいただく。「食べる前はパサつきや癖があるんじゃないかと思っていたけど、いい意味で予想を裏切られた!」と目をキラキラさせる杉浦団長。桝谷副団長も「クスクスみたいな感じ。イタリアンでは、よくクスクスを使うので、そう考えるといなきびのレシピも広がりそう」と、期待を膨らませる。

プチプチ感がおもしろい! アイデア広がるきび料理。

さらに、いなきび100%のおはぎも試食させてもらった。小豆の茶色に黄色い、いなきびが映えて見た目もきれいだ。「おおお! 甘い! もち米と違って粒が細かいから独特のプチプチ感がおもしろい!」と杉浦団長。桝谷副団長も「甘さも絶妙だし、いなきびもしっとりしていて、本当に美味しい。奥さんに食べさせてあげたい! どこで買えるの?」と、本気でお気に入りの様子。実の黄色を生かして、道明寺風に仕立ててもよさそうだよね」と吉岡副団長のレシピアイデアも広がる。「蒸した次の日になると固くなってしまうので、そこが課題なんですよね」と言う上野さんの悩みにも、「翌日に固くなるくらいのレベルなら問題ないですよ。料理屋なら問題なく、食材として使えるね」と吉岡副団長が言うと、「我々には調理の仕方や工夫が、なかなか思いつかないので、プロのシェフの方々にたくさんアイデアをいただけて、うれしいです!」。雑穀の未来を担う上野さんは、本当にうれしそうだった。

“岩手のいなきび”うんめぇ〜ぞ! ごちそうさまでした!