続いて【岩手うんめぇ〜団】は、まいたけ生産者の羽沢寿隆さんを訪ねた。羽沢さんは農薬や殺菌剤などを一切使わない自然農法で、まいたけを生産している。菌床を使い室内で栽培しているが、9月から10月には屋外での露地栽培も行っている。取材当日は、露地栽培のまいたけも特別に試食させてもらった。
まずは、羽沢さんに栽培室を案内してもらった。ここの菌床となる、おがくずも岩手県産。「室内の菌床栽培でも岩手の山の恵みを借りているので、自然のまま同様に美味しいんですよ!」と羽沢さん。栽培している室内は湿度90%以上の超・高湿。カメラのレンズも曇ってしまって、カメラマン泣かせ。
仕込みから収穫までに要する期間は約30日。「菌床栽培って、すぐに成長するのかと思っていたけど、けっこう時間がかかるんですね」と吉岡副団長。普段はなかなか入ることのない栽培室の中は、神秘的だ。「なんだか、幻想的な雰囲気ですね」と、杉浦団長の感想。「キノコの栽培には青いライトと湿度! だから、室内が幻想的になる」んだそうだ。
まいたけの栽培には、たくさんの酸素が必要。実はここにも、プロ生産者のこだわりがあるのだ。「ただ、酸素を流せばいいわけではないと思うんです。山の霧がサーッと流れていくよね、そんな爽やかなイメージを思い描きながら循環させているんですよ」と話す羽沢さんは、まさにまいたけ栽培のクリエイターだ。
幻想的な栽培室から出てきて、待ちに待った試食タイム! 熱々のまいたけを頬張ると、「口の中全体が、なんか上品になる感じ」と思わず感心する杉浦団長。吉岡副団長も「まいたけそのものに力があるんだね。香りがいいし、歯触りもいい」と感想をつぶやく。素材の魅力を引き出すシンプルなメニューに桝谷副団長も「もうこれはね、塩だけで十分! それで美味しい! いろいろ変な手は加えないのが一番!」と太鼓判を押した。